※注意(というよりは設定)
スタン×フィリア、ジョニー×ルーティでTOD2へ続く設定。
ルーティ
→他人の色事に聡く、それゆえに自分の気持ちに疎い。フィリアの気持ちにいち早く気付き、無意識にスタンへの気持ちを押さえつける。フィリアとスタンが両想いと発覚し、一緒に住み始めてからようやくスタンへの気持ちを自覚する。孤児院を飛び出し、前と同じように旅を続ける。気ままな一人旅のつもりだった。
ジョニー
→自分と似ているため、ルーティがただ一人旅に出た本心を察する。過去の自分に重ね、放っておく事が出来ずに追いかける。
その後なんやかんやとすったもんだがあって、何でか大人な関係になったりもしたけど、"勝手についてきた男"と、"勝手に追いかけた女"という状況…ただの気ままな旅人同士であることを変えない。同じようにして失敗しているので、微妙に臆病になっている2人。いずれ好き同士になるが、中々くっつかない。
2人の関係を察したウッドロウは非常にやきもきしている模様(自分の恋路を頑張ろうよ王様)
なんかもういろいろすみません的感じでほんとうもうごめんなさい。
そんな妄想大爆発な設定から生まれた小話。ほんと小話。
『嬉しい知らせ』
「ジョニー居るんでしょ?出てきなさいよ」
生い茂った木上を見上げ、ルーティは呼びかけた。
楽器の音が聞こえた、と思ったら、葉っぱと一緒に一人の青年が降りてくる。
「珍しいね〜。ルーティ自ら俺を呼ぶなんて」
「アンタにも関係のあることだからよ。じゃなきゃ呼んだりなんてするもんですか」
「ひどいねぇ。んで、何なんだい? その関係のあることってのは」
「スタンとフィリア、とうとう結婚ですって!」
「…ようやく?」
「ようやく!」
想いが通じ合っていたわりに何故こんなにも時間がかかったのか、というと、双方ともに異常に鈍いからに他ならない。
大体付き合っているのに手を握るのだけで精一杯。
キスすらしたことのないカップルとは一体どういうことだ。
…まぁ。そんなところが可愛らしくて、仲間たち皆で応援したり囃したりしていたものだが。
「長かったわ〜……協力してもどっちも気付かないんだから…」
至る画策をルーティは仲間とともに…主にジョニーとウッドロウとしたものだが、ほとんどが空回り。
結論として2人に関わるだけ無駄ということになった。
「だから、お祝いにアンタも行くでしょう?」
「ルーティが行くなら〜」
「嘘つけ。さぁ。とっとと行くわよ! 向かうはクレスタ!」
「そういえば、アンタの居た孤児院を2人で経営しているんだったね」
「そ。だから私も安心して旅に出られるってもんよ! …ま、あいつらじゃあ逆に不安なこともあるけど…」
「2人して詐欺にでも引っかかりそうだよねぇ〜」
「………」
あり得そうなことにルーティは頭を抱える。
ぼや〜っとした田舎者スタンと、世間知らずなお嬢さんなフィリアはどう見てもいいかもなのだ。
しかも2人とも揃って底なしのお人よし。自分のことより他人のこと、な人間だ。
もっとも英雄スタン=エルロンとフィリア=フィリスに喧嘩を売るような命知らずは居ないと思うが…。
「なんか…不安になってきたわね…」
「ごもっとも。急ぎましょうか」
「そうね」
そうして彼らは揃って歩き始めた。
クレスタに向かって。
2007年10月19日
超妄想…。
スタフィリの子供はもちろんカイルですよ(笑)
付き合ってくださった相当貴重な方ありがとうございます。