Eigon&Melna
よみがえり
「師匠!?師匠!?」
……心臓が止まっている。
息をしていない。
メルナは真っ青になった。
深呼吸をして、とにかく落ち着こうとする。
大丈夫、まだ死んだばかりだ。
気道を確保。
肋骨から指2本分。心臓の位置を確認して、メルナは心臓マッサージをはじめた。
同時に呪文を唱えはじめる。
心臓マッサージのリズムにあわせて呪文が細切れになっているが気にしちゃいけない。彼女だって必死なのだ。
利き手1本でし師匠の心臓を押しながら反対の手に電流をためる。
うん、これぐらいか。
タイミングをはかってその電流を師匠の胸に押しつけた。
ビクン!!
師匠の体が陸に上がった魚のようにびくついて、静かになる。
固唾を飲んで見守るメルナの前で、エイゴンがゆっくりと目を開けた。
「ありゃ?ねむっとったかのう?」
生き返った………。
メルナは気が抜けてどさっと地面に倒れこんだ。
―――師匠はときどき、こんな風に弟子によってよみがえっているのである―――
2006年8月6日
昔のネタを発掘してきました(笑)
電流ためてるのは電気ショックのつもり。
必死なメルナ、力加減なんて考えていませんww
いつか師匠が真っ黒に焦げたりして。