『プレゼント』
〜カカシ〜
「カンクロ〜」
酒宴の輪の中からカカシが抜け出してカンクロウに声をかける。
カンクロウはそれを見て自分も輪の中から抜け出した。
イルカのときと同じように、すんなりと全員がカンクロウを開放する。
「何じゃん?カカシ先生」
「はい。プレゼント」
ひどく質素な包みを、申し訳程度に結ばれたリボンが飾る。
「プレゼント?」
「あれ?さっきイルカからも貰ったでしょ?」
疑問系のカンクロウに、カカシは首を傾げる。
「…っていうか何でプレゼントじゃん?」
本気で聞いているらしいカンクロウに、カカシは目を2・3しばたかせて、言葉を探した。
「誕生日でしょ。お前が生まれた事を祝って、プレゼントを渡すんだ」
「はぁ…?よく分かんないじゃんよ?」
「………まぁいいや。とにかくそういうもんなのよ」
あっさりと説明から逃げたカカシは、プレゼントをカンクロウに押し付けると、にや、と笑って去っていった。
最後に一言「誰もいないところで見ろよ」と、付け加えて。
「…?」
残されたカンクロウは、いまいち納得のいかない顔のままにリボンをほどく。
包みを開いて、出てきたものは―――。
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっ!!!!!!!!!」
思わず手のものを両腕で隠しこみ、周囲に誰かの気配がないか探ってしまった。
特に、テンテンの。
一通り確認して、こっそりと手の中の物を取り出す。
小さな本。
木の葉で発売と同時に売り切れをマークした伝説の本だ。
その、題名は…。
『木の葉限定版 いちゃいちゃデラックスフォーエバー』
「………カカシせんせー…さいこー」
ぐっ。と拳を握った。
この上なく嬉しそうに。
2005年6月19日
カカシ先生からカンクロウへのプレゼント
→木の葉限定いちゃいちゃシリーズ
カカシ先生とカンクロウの関係はきっといちゃパラ同士(笑)
テンテンに見つかると没収及び殲滅されます。