ういんにー


「っつかさー、win○yって、ウィンニーって言わないんだな」

 妖艶な美女姿の仙人はパソコンを弄くりながら言った。
 吸血鬼はピクリと耳を動かし、漫画から顔を上げる。

「あーマジで? ウィンニーじゃねーの?」
「ウィニーだってさ」
「ウィニー?」
「ウィニー」

 2人して繰り返して、首を傾げる。

「なんか、間が抜けてるな」
「だねー」

 それは単に自分たちの思い込みの所為だろうが。

「あー、んじゃwin○Xの方もなんか読み方があんのか?」
「エムエックスじゃねぇのー」
「そんままだろそれ」
「えーだってさー他にどう読むのさー」
「…………ミックス?」
「君はそれでも元英語圏の人間かー」
「うるっさいな。人間じゃないっての。中国の第二国語だって英語だろうがよ」
「えー? だって僕仙人だしー共通語も何も関係ないしー」
「それを言うなら吸血鬼もそうだっつの」

 結局どうでもいいところに話が落ち着き、再びパソコンと漫画に戻る人外の者たち。

「そんで、なんか欲しいのは?」
「某ジ○リの新作」
「えーパチもん多いのにー」
「全部落としとけ。容量は?」
「こないだ300GBハード買ったからよゆー」
「おー。んじゃ頼むわ」

 そうして妖艶な美女・仙人は、うきうきとパソコンに向き直るのであった。



エムエックスで読み方あってるみたいだよ。
 















 ノロ


「最近はノロウイルス流行だなー」
「はいはい」
「っつーか俺たちこないだ生でカキ食ったよなー」
「思いっきりな」
「うまかったなー」
「そうだな」
「…また食べに行きたいと思わないかい? 吸血鬼君」
「…まぁ良かろう。何で行くよ」
「車ー外車ー。ふっふっふ。最新モデルだぜぃ」
「あいっかわらず無駄な投資だな。何個目だ、車」
「5個目?」
「駐車場がなくなるだろうがよ」
「えー? そうかなー。あ、んじゃさ、君名義のマンションがあったろ? あそこにこさないかい?」
「俺結構ここ気に入ってるんだけど。街まで近くてさ」
「僕も気に入ってるけどさー仕事場も近いしー管理人さんは美人だしー」
「お前の頭はそればっかりか」
「む。君の頭だって幼女のことばっかりじゃないか。ロリコンの癖してさー」
「食いもんの好みと女の好みは別さ」



「食いもんの好みと女の好みは別さ」…一番最初にこのキャラ作った時点で既にあった台詞。